カーボンニュートラル、日本の政策・日本製鉄の方針・そしてクマガイ特殊鋼の取り組みについて vol.2
- 特殊鋼コラム
- 環境への取り組み
vol.1に続き、カーボンニュートラルに関するクマガイ特殊鋼の取り組みをご紹介いたします。vol.1はこちら
クマガイ特殊鋼 CO2削減の取り組みについて
そもそもクマガイ特殊鋼の業務は、素材である鉄鋼材料を購入し、それに切断を中心とする加工を加え、お客さんの要求する部材を提供することです。
加工には、ドリル、研削、曲げ、切断は一部 のこ切断もありますが、溶断がメインです。
溶断は燃焼ガスとしてLPガスを使うことが多いです。この場合は、燃焼してCO2が排出されます。
プラズマ切断機になると燃焼ガスは無くなり、電力の使用がメインになります。
さらに、2018年と2021年に新たにレーザー切断機を導入しており、電力使用量も少なくなります。これらの変更により、切断によるCO2削減を着実に進めています。
下記の図1に示しますように、年間処理量が増えているにも関わらず、2022年度時点で対2013年度比で約30%の削減になっています。
なお、Scope1は直接排出量、Scope2 はエネルギー調達による間接排出です。また、図2に示しように生産処理量1トン当たりで比較するとすでに半減しています。
2023年初頭に導入した、水素ガス切断機の効果で、さらに大幅な削減が見込まれています。
水素ガス切断機は、燃焼ガスに水素を使うもので、反応式は以下のようになります。
水素ガス:2H2+O2 → 2H2O
参考:プロパンガス:C3H8+5O2 → 3CO2+4H2O)
火炎の色付けのために、わずかに炭化水素系のガスを使っていますが、直接的なCO2排出量は従来法のプロパンに対し1/5程度になります。
クマガイ特殊鋼では、水素ガス溶断機を地球にやさしい切断機として、今後も導入していく予定をしております。
これらにより、2030年度については政府目標を上回る50%削減に向けて、進めていく予定です。
また、クマガイ特殊鋼では日本製鉄が「社会におけるCO2排出量削減に寄与する高機能製品」と位置付ける、以下の製品を取り扱っております。
- 耐摩耗鋼(ABREX)
- 低合金・省工程鋼(WEL-TENなどTMCP鋼)
- 耐候性鋼(COR-TEN)
- 耐硫酸・塩酸露点腐食鋼(S-TEN)
これら特殊鋼の使用により、お客様でのCO2削減に寄与することができます。
さらに、先に述べた日本製鉄のNSCarbolex® Neutralというカーボンニュートラル鋼材の提供も検討できますので、ぜひお気軽にご相談ください。
今後もカーボンユートラルに関する最新情報や、クマガイの取り組み・排出量レポートなど随時、情報をご提供して参りますのでご期待ください。
クマガイ特殊鋼が導入した水素ガス切断機のご紹介
その他、当社の取り組みをご紹介しています
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